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リピーターにつながるアンケート回答や保証登録をうながす!シリアルQRコードで簡単に実現

2022年2月4日 (最終更新 2024年12月14日)

Webでアンケート・登録

目次

より良い製品にするためのアンケートハガキや、購入者への保守サービス、また新製品発売時にアプローチできる顧客管理として、製品保証登録ハガキの回収率・管理でお悩みではありませんか?せっかくハガキを同梱してもレスポンスが良くない場合、オンラインに移行するのが効果的です。オンラインに移行することで双方の手間が省けるという大きなメリットがあります。

今回はオンライン移行への導入として、コストを掛けずにシンプルな仕組みを使って最低限の準備で実現できるアンケート回答・登録システムを考えてみました。

大まかにWeb登録を促す導入カードの印刷と、登録サイトをGoogleフォームで簡単に作成して活用する仕組みです。

具体的な手順に入る前に、従来のはがきを使った方法の不満点と、登録カードを使ってオンライン化した場合のメリットについてを記載します。

不満が大きいハガキを使った従来の手法

製品購入時にアンケートハガキやユーザー登録ハガキを使い、ユーザーが記入して郵便ポストに投函してもらう手法は一般的ですが、手間がかかります。

まずはポスト投函という難関があり、ここで離脱してしまうユーザーも多いと思います。

郵便代金を受取人払いにする必要があるため、期間ごとに申請が必要になります。当然、郵送費用も掛かってきます。また、ハガキ自体の管理や受け取った情報をリスト化する作業など、手間が非常に多くなります。

従来手法の流れ

ユーザーの不満

  • 記入が必要
    ボールペン等を準備して手書きする必要がある
    その場にボールペンが無い事も・・・
  • ポスト投函が必要
    記入後、ポストに投函する必要がある
    また今度でいいか・・・となるかも

サービス提供側の不満

  • 管理が大変
    料金受取人払いの依頼・期限リマインド
    届いたハガキの管理・入力・チェック
  • 郵便代金コスト
    ハガキ料金と手数料の支払い
  • 次の対応に時間がかかる
    工程が多いのですぐに次の対応が出来ない

シリアル・個別QRコードを印字したWeb登録カードを使った手法

ハガキの代わりに登録カードを作成して、そのままWeb上で登録できる手法です。
最初は登録カードの作成とWeb登録サイトを準備する必要があります。また、重複や不正登録を防ぐために、1枚1枚個別の予測されにくいシリアルコードを準備する必要があります。
しかし、一度これらの準備をしてしまえば、管理がとても楽になります。

Web登録の流れ

ユーザーのメリット

  • スマホやPCで完結
    スマホがあればボールペンもポストにわざわざ出向くことも不要。購入時のモチベーションですぐに出来る
    PCの場合も、シリアルコードを記載しておくことで問題なく対応
  • ボタンを押したらOKなのでストレスフリー

サービス提供側のメリット

  • 管理の心配不要
    料金受取人払いの依頼業務・期限のリマインド不要
    届いたハガキの管理・入力・チェック不要
  • コストダウン寄与
    郵便代金不要
    リスト入力不要
  • 次の対応すぐに出来る
    すぐにデータ化されるので次のステップにすぐに活用が可能

従来の方法からオンライン化するメリットを記載しました。それではこれより具体的な手順について記載します。

上記でも述べましたが

  • 登録カード作成(個別のシリアルやQRコードを印刷する)
  • 登録サイトの作成(Googleフォームでアンケートサイトの作成)

アンケート回答・保証登録オンライン化に向けた準備

1.ユニークシリアルと個別QRコードを印刷した登録カードのデザイン検討

製品に同梱するカードを作ります。登録Webへの導入を促すのが目的ですので、特典を分かりやすく表示して、ユーザーの興味を引いてもらうことが必要です。

登録カードの必須項目

  • 特典
    ポイントプレゼントや製品保証の延長など
  • 締切
    購入後30日以内など
  • シリアルコード
    重複しないため必要 スマホアクセスを想定してQRコード化するとスムーズ

特典について

  • アンケート回答でプリペイドカードがもらえるとか、登録サイトから製品保証の登録をすると保証期間を延長するなど、何かしらの特典を目に付くところに配置しましょう。

締切について

  • 登録期間の締切を設けておき、ユーザーに忘れられる前に登録を促すことが大切です。締切が無いと、また今度と思われてそのまま忘れられてしまう可能性があります。

上記のポイントを考慮してデザインを作成します。シルアルコードとQRコードを挿入するスペースを準備しておくこともお忘れなく!

QRコードのサイズについてはこちらの一覧を参考にして下さい。

2.シリアルコード(シリアルID)の作成

シリアルコードはWeb上で発行するサービスがあります。

シリアルコード作成サイト ・・・ パスワード生成(パスワード作成)ツール

サイトより条件に合う設定にして出来たデータをダウンロードして、エクセルリストを作成します。

1枚1枚違う情報を印刷する手法としては、

下記記事の目次より「バリアブルQRコード入りメンバーズカード で、 主に準備するもの」内に具体的に記載しています。

この例での設定

  • ロット番号付与
    あらかじめロットごとの4桁識別文字をつける+ユニークシリアル4桁
    ①Aセル ロットによって固定される先頭4桁作成 例「BB12」
    ②Bセル ※ユニークシリアルは4桁で英大文字・数字「AB3F」
  • ①②を繋げたデータCセルの「BB12AB3F」をシリアルとする
    ①を作るのはロットによって変えることで万一②が次ロット「BB13」作成時に新しくシリアルを作成してAB3Fが重複したとしても「BB13AB3F」になり、重複しない。

    ※ユニークシリアルとは重複しない個別のシリアルのこと。

Googleフォームで事前にシリアルIDが入った回答・登録フォームの作成

Googleフォームの使い方についてはここでは割愛します。Googleアカウントがあれば簡単にフォームを公開できます。

入力フォームを作るにあたって、QRコードからアクセスした場合に限り、登録カードに記載されているシリアルIDをあらかじめ表示する方法があります。あらかじめ表示することで、誤入力防止と入力者の手間を省きます。

ここではそちらについて記載します。

「事前入力したURLを取得する」を使い、個別URLを作る

あらかじめ作成したアンケートフォームから下記の手順で

右上の縦…ボタンから事前入力したURLを取得するを選択する

選択すると左図の画面が表示されるので、準備したシリアルコード(ここではBB12AB3F)を入力します。

そして「リンクを作成」ボタンを押します

リンクを作成をクリックすると左図の画面が表示されるので、リンクにあるアドレスをコピーします。

ここでは

リンクがクリップボードにコピーされるので、エクセル等にペーストします。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSc3X0wHU5imPqKcciLW23FdcyrzrSsSc0jC7JshK1XW-yD_yQ/viewform?usp=pp_url&entry.1873032865=BB12AB3F

これで回答・登録フォームの準備が出来ました。

シリアルIDとGoogleフォームのURLを繋げる

先ほど取得した1つのシリアル入りURLデータをエクセルで必要件数分を作成します。

アドレスを確認すると最後がIDになっていることが分かります。

URLシリアル部分

下記のように個別URLを作成することが出来ます。(画像はロット4桁とID4桁にGoogleフォームのシリアル部分以前を繋いだものです)

出来上がったURL・シリアルデータを差し込みソフトで配置する。

あらかじめ作成したデザインとシルアルデータ・個別QRコードの配置をして、エクセルデータを差し込み印刷ソフトに挿入します。詳しくは下記参照で作成可能です。

シリアルコード/個別QRコード入りの印刷物作成

下記記事に具体的な手法を掲載しています。

簡易的な顧客管理で、リピート顧客を逃さない方法を考える

カードからQRコードを読んで、Webでテストする

登録カードからQRコードをスキャン

スマホ等で読み取り、遷移先のGoogleフォームにあらかじめ正しいシルアルコードが印字されているか確認。

Googleフォーム入力データが記録されているか確認

フォームを入力して送信後、スプレッドシートに内容が記録されているかを確認する。

上記テストを行って、問題ないことを確認したら、従来のハガキの代わりに製品に同梱して、ユーザーの回答・登録を待ちましょう

重複データの確認について

スプレッドシートにデータが入力されたら、シリアルIDに重複が無いかを確認して、問題が無ければ、特典を送付したり、登録データとして活用することが出来ます。

重複データのチェックについてシンプルな方法でやってみます。

1.エクセルの条件付き書式で重複データに色を付ける

スプレッドシートをダウンロードしてエクセルで開き、あらかじめ貼りつけたシリアルIDを条件付き書式で重複チェックをします。

2.入力データとシリアルIDを照合する

重複データに色が付くので、入力されたシリアルIDは有効であるという確認が出来ます。

こちらの例の10列目のシリアルIDは打ち間違い等で無効であると判断できます。

3.B列(ID)をA-Z昇順に並べ替え、重複を調べる

列を昇順にすることで、重複データを確認することが出来ます。数量が多い場合は、B列を別シートにペーストして条件別書式を解除したのちに新たに条件別書式を設定して色を付けます。
少し手間はかかりますが、これで重複が確認可能です。

こちらの1~3の流れでお気づきかもしれませんが、スマホからQRコードでアクセスする場合、理論上入力ミスは無いはずです。

ユーザー側も企業側も両方のストレスフリーを実現できる手法です。

aida_tetsuya

この記事を書いた人

間(あいだ) / 高山印刷(株)東京営業所長

1999年入社時は当時里なMacに触れたくてDTPを担当し、2005年からは東京営業所長。 バリアブル印刷には初代オンデマンド印刷機導入時より20年近く携わっており、専門分野としてあれこれ知識を貯めてお客様に還元しています。