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QRコードで顧客エンゲージメントを劇的に高める、面白い仕掛けをご紹介

2025年5月12日 (最終更新 2025年5月12日)

目次

1. はじめに:QRコードが「面白い仕掛け」になる理由

QRコードは、もはや単なるリンク先へのアクセス手段ではありません。近年、その活用方法が大きく進化し、読み込んだ瞬間に「体験」が始まるツールとして注目されています。

例えば、スマートフォンで読み取ると特別なコンテンツが見られる、キャンペーンに参加できる、さらにはゲームやAR(拡張現実)コンテンツと連動するなど、ただ情報を届けるだけでなく、“記憶に残る体験”をつくる仕掛けが可能になっています。

本記事では、「面白い仕掛け」としてのQRコード活用事例を5つ紹介し、さらにその裏側を支える技術である可変印刷(バリアブル印刷)についても解説します。特に、販促やイベントに携わるマーケティング担当者、印刷物を通じたコミュニケーションを強化したい方におすすめの内容です。

当社では、この可変印刷とQRコードを掛け合わせ、販促効果を最大化するツールづくりをお手伝いしています。

バリアブル印刷×QRコードで、アクセスするたびに『ワクワク』が生まれる、インタラクティブな仕掛けを実現します。QRコードのバリアブル印刷なら、高山印刷にお任せください!

2. 面白いQRコード仕掛けの活用事例【5選】

2-1. QRコードを読み込むと参加できる抽選会(インスタントウィン)

QRコードをスマートフォンで読み取ると、その場で抽選結果が表示される「インスタントウィン」形式の仕掛けは、ユーザーに“即時のドキドキ感”を提供できるため、販促施策との相性が抜群です。

たとえば、展示会や大規模イベントで配布されるチラシやDM、名刺などに可変印刷で一人ひとり異なるQRコードを印刷しておけば、それを読み込むことで抽選ゲームに参加できる設計が可能です。「当たりが出たらその場で景品プレゼント!」といった仕組みにすることで、ブース誘導や集客のきっかけづくりにもなります。

この仕組みは、ユーザーにとっては“ちょっとした遊び心”のある体験でありながら、企業側にとってはキャンペーンページへの誘導会員登録への動線などにつなげられる実用性の高い仕掛けでもあります。

また、抽選内容も自由にカスタマイズできるため、A賞・B賞・はずれなどの結果パターンを可変印刷でQRコードと連動させて管理でき、デジタルとアナログが融合したスマートなキャンペーン展開が可能です。

2-2. パーソナライズQR:名刺やDMで、配布物ごとの個別URL

営業用の名刺やダイレクトメール(DM)に、受け取る人専用のQRコード(パーソナライズQRコード)を印刷する活用も進んでいます。

パーソナライズQRコードとは、読み取る人や状況に応じて、遷移先のウェブサイトや表示する情報が変化するQRコードのことです。これは、QRコード自体に特定の情報(例えば顧客IDや製品シリアル番号など)を埋め込んだり、読み取り時の状況(時間、場所など)をトリガーにしたりすることで実現されます。

 例えば、DMを受け取ったユーザーがQRコードを読み取ると「◯◯様専用のご提案ページ」にアクセスできるといった仕組みです。担当営業の顔写真付きで、資料や動画、見積依頼フォームなどに遷移させることで、「あなただけの特別な案内」という印象を与えることができます。

また、営業担当者の個性を際立たせ、顧客との初回接点をより深くする活用法として、営業用の名刺に可変印刷で個別のQRコードを挿入するパターンもあります。

こちらの場合は、営業担当者パーソナライズされたQRコードといえます。このQRコードをスキャンすると、単なる会社概要ではなく、各営業担当者の詳細な自己紹介、得意分野、実績、顧客へのメッセージなどが記載された個人ページへと遷移します。

これにより、顧客は担当者の人となりを事前に理解でき、より親近感を持ってコミュニケーションを開始できるだけでなく、会社としても担当者の専門性を効果的にアピールし、質の高い商談へと繋げることが期待できます。

名刺交換 QRコード 面白い

このようなパーソナライズ体験は、顧客との信頼関係構築や反応率向上に効果的です。

2-3. ゲーミフィケーション連携:QRから参加できるミニゲーム

最近注目されているのが、QRコードを通じてミニゲームや抽選、スタンプラリーに参加できる仕掛けです。
特に展示会や商業施設のイベントなどで、複数のブースを回る形式のスタンプラリーQRコードを導入する企業が増えています。

例えば、「3箇所のブースでQRコードを読み込むと、デジタルスタンプが貯まる→コンプリートでノベルティをプレゼント」といった設計です。
楽しみながら複数のブースを回ってもらえるため、来場者の回遊率や滞在時間を自然に伸ばすことが可能です。

ゲーミフィケーションは、特にデジタルならではのインタラクティブな仕掛けにより、参加者のエンゲージメントを高めることができます。

【参考事例】横浜市・市庁舎で行われたデジタルスタンプラリー

横浜市では、市の脱炭素施策や環境の取組を学んでもらうための取り組みの一つとして、2025年3月に「市庁舎を探検! YOKOHAMA GO GREEN デジタルスタンプラリー」を実施しました。市庁舎内6箇所を回るもので、ゴミ分別についての展示コーナーや関連するイベントのブースを回ることで、自然と学習が進むようになっています。

【参考事例】香川「あがり五大寺めぐり」の電子お守り

お遍路の旅の終盤に位置する、第84番札所から第88番札所までの5つの寺院を巡ることを、双六でゴールする「上がる」や、目的を達成する「あがる」になぞらえて「あがり五大寺めぐり」と呼びます。

2024年の3月から8月にかけて、5つの寺院では御本尊や鎮守を象ったキャラクターカードを販売。カードに記載されたQRコードを読み込むと、キャラクター画像を入手できるイベントを開催していました。

さらに、5つそれぞれのQRコードを読み込んでコンプリートすると、特別な電子お守りをダウンロードできるようになり、SNSやテレビでも話題になりました。

可変印刷されたQRコードで楽しむ「あがり五大寺めぐり」

2-4. 多言語QRコードでインバウンド対応

インバウンド需要が高まる中で、観光客や外国人顧客に多言語で情報提供をする手段としてのQRコードも注目されています。
多言語対応のアプリやウェブサイトへの導線としてQRコードを活用することで、スマートフォン一つで多様な言語に対応させることが可能です。

さらに、情報の内容修正や追加もデジタル上で行えるため、印刷物の差し替えといった手間やコストを大幅に削減し、常に最新かつ正確な情報を提供することができます。観光客や外国人顧客にスムーズな情報提供が可能になります。

観光地、ホテル、空港、商業施設などでの活用はもちろん、多言語対応が難しい紙媒体や掲示物のスペースが限られる場合の弱点を補う方法としても効果的です。

【参考事例】鹿児島市 多言語対応動画コンテンツ「KX鹿児島体験ムービー」

鹿児島市では、平川動物公園やかごしま水族館などの観光施設に設置されたQRコードをスキャンすることで、スマートフォンの言語設定に応じた多言語の動画コンテンツを提供するサービス「KX鹿児島体験ムービー」を導入しました。 このサービスは、観光客が自国の言語で施設の情報を得られるようにすることで、観光体験の質を向上させています。

例)平川動物園の園内QRコードからアクセスできる、多言語の展示動物解説ムービー

2-5. AR×QR:現実とデジタルをつなぐ仕掛け

QRコードからスマートフォンでAR(拡張現実)コンテンツを表示させることで、印刷物に命を吹き込むような体験が可能になります。

商品パンフレットにあるQRコードを読み取ると、商品が立体的に動き出し、構造や使い方を360度映像で確認できる。あるいは、キャラクターが画面の中で話しかけてくれる――そんなインタラクティブな体験は、記憶に残る販促施策になります。

【参考事例】マクドナルドのハッピーセットにおけるQRコード活用

日本マクドナルドでは、子ども向けハッピーセットのおまけに、スマートフォンで読み込めるQRコードを付属
このQRコードを読み取ると、人気キャラクターによるミニゲームや、ミニ図鑑に登場する恐竜のAR動画などの体験が楽しめます。

実際のハッピーセットのおまけ画像(※筆者撮影)

ジュラシック・パークとコラボしたハッピーセットの場合、スマートフォンのカメラで、カードに印刷されたQRコードを読み込むと、おまけと同じ恐竜のARコンテンツが楽しめます。

リアルな3D立体モデルのアンキロサウルスは、画面をタップすると歩き回ったりエサを食べたりなどのアクションも見せてくれます。

子どもたちの興味を引き出しながら、デジタル上でもブランドに触れてもらえる仕掛けとして、親子のコミュニケーションの場にもなる優れた事例です。
このようなコンテンツの設計は、展示会や製品紹介、採用イベントなどでも応用可能です。

さらに、可変印刷されたQRコードを活用することで、画一的なAR体験から一歩進んだ、パーソナライズされた特別な体験を提供できます。

例えば、キャラクターごとに異なるQRコードを配布物に可変印刷することで、読み込んだQRコードに対応したキャラクターがARゲームに登場するなど、より没入感の高い、自分だけの体験を創出できるでしょう。

3. 面白い仕掛けを支える「可変印刷」とは?

ここまで紹介した「面白いQRコード」の事例のうちいくつかは、可変印刷(バリアブル印刷)という印刷技術が関わっています。

可変印刷とは、同じ印刷物でも、一枚一枚異なる内容やQRコードを印刷できる技術のこと。
これにより、以下のような施策が実現可能になります。

  • 顧客ごとに異なる専用QRコードを印刷
  • シリアル番号や当選結果を一枚ごとに変える
  • 言語や属性に合わせて内容を自動切り替え

つまり、可変印刷は単なる「印刷の便利機能」ではなく、顧客エンゲージメントを深める“体験設計”の土台なのです。

印刷物とデジタルをつなぐハイブリッドコミュニケーションを成功させる鍵が、ここにあります。

4. 【印刷会社の強み】企画から印刷・発送までワンストップ対応

私たち高山印刷では、可変印刷+QRコード生成+データ設計+発送代行までをワンストップで対応しています。

たとえば、展示会向けのDMにおいて:

  • 来場予定者リストをもとに、個別QRコードを自動生成
  • 担当営業ごとに異なる内容を印刷
  • 日時指定で発送&到達確認まで対応

このような流れで、“一人ひとりに届く販促物”を効率的に届けることができます。

想定通りの用途を実現させるには、エラーなく読み取りやすい QR コードの印刷が不可欠

QRコードの仕掛けがいかに魅力的であっても、印刷状態が不適切で読み取りにくければ意味がありません。特に、小さなサイズのQRコード可変内容を大量に出力する場合は、読み取り精度に直結する印刷品質が重要です。

→関連記事:バリアブル印刷があるデザインデータ入稿の注意ポイント

当社では、事前に印字テストを実施し、各種スマートフォンでの読み取り確認を徹底。サイズ・コントラスト・静的領域の最適化など、印刷の専門知識に基づいた設計・品質管理を行っています。

確実に読み取れるQRコードがあってこそ、ユーザー体験が成立し、ビジネス成果へとつながるのです。

当社で支援させていただいたQRコード活用事例

5. まとめ

QRコードは、今や「読み取るだけのツール」ではなく、体験を届ける仕掛けへと進化しています。
そこに可変印刷という技術を掛け合わせることで、受け取る人に「驚き」や「特別感」、「楽しさ」を届けることができます。

印刷物はまだまだ“使える”。
むしろ、デジタル時代だからこそ、リアルな紙媒体に「面白い仕掛け」を加えることで、顧客との関係性を深める力強い武器になるのです。

もし、QRコードを活用した販促物・イベント施策にご興味があれば、ぜひ一度QRコード・ナンバリング印刷で実績豊富な高山印刷株式会社にご相談ください。

印刷だけでなく、1,000件以上の大量可変QRデータの生成サービスもございます。企画段階から伴走し、目的に応じた“面白い仕掛け”をご提案いたします。

aida_tetsuya

この記事を書いた人

間(あいだ) / 高山印刷(株)東京営業所長

1999年入社時は当時里なMacに触れたくてDTPを担当し、2005年からは東京営業所長。 バリアブル印刷には初代オンデマンド印刷機導入時より20年近く携わっており、専門分野としてあれこれ知識を貯めてお客様に還元しています。