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サステナビリティ
への
取り組み

QR・可変印刷ラボを運営する高山印刷(株)は、飛騨高山の地で100年以上の長きにわたり、印刷を通じた社会貢献に邁進してきました。

しかしながら、印刷業界はその性質上、森林資源の消費や溶剤等における化学物質の使用、廃棄物の発生など、環境に対して一定の負荷をかけ続けてきた側面もございます。

今日、私たちの使命は、単なる印刷物の提供にとどまらないことを痛感しています。

美しい自然環境が色濃く残る飛騨の地で製造に取り組む私たちは、社会が直面する環境問題や社会課題と真摯に向き合い、地球環境の保護と社会の持続的発展に寄与する印刷会社として、全社で取り組んでおります。

私たち高山印刷の、サステナビリティについての取り組みの一部を紹介いたします。

デジタル印刷機の活用

高山印刷では、早くからデジタル印刷の可能性に着目し、従来のオフセット印刷機からの移行を進めて来ました。
オフセット印刷で使う「版」を製作しないデジタル印刷では、必要な部数だけを必要なタイミングで印刷するオンデマンド印刷が可能です。
旧来のように、見込み部数での印刷や在庫などを考慮する必要がなく、紙資源の無駄が大幅に防げるようになりました。
さらにオフセット印刷機では、印刷機が正確に印刷するためにインクの色出しや紙の送りの微調整が必要で、業界用語で「ヤレ」と呼ばれるロス紙が大量に発生していました。デジタル印刷に移行してからは、このヤレの発生を 90% 抑えることができています。

また、デジタル印刷機がサステナブルである点として、印刷の工程で水を使わず廃液も出ないことが挙げられます。有機溶剤を使った版や印刷機の洗浄も不要であるため、水資源の過剰使用や水質汚染のリスクを防ぐことができています。

さらに高山印刷では2022年、欧州製のデジタル印刷機「XEIKON 9600」を新たに導入しました。 XEIKON におけるサステナビリティの観点で特徴的な点のひとつは、印刷工程での CO2 排出量が他のデジタル印刷機と比較して 10% 以上少ないことです。
これは、トナーを紙に定着させる際に必要な温度が、一般的なデジタル印刷機と比較して低く抑えられる独自技術によるものです。
また、XEIKON が利用するトナーは高品質なリサイクル PET を使用して製造されており、有害物質を含まず、印刷物のリサイクルにおいても環境に危害を与えないよう設計されています。

環境配慮された
印刷素材の活用

印刷機の刷新によって、旧来の紙のみならず、環境に配慮された新たな印刷素材を活用することも可能となっています。お客様のご用途に応じて、以下のような新素材も積極的に提案・活用させていただいております。

  • OKレインガード
    湿気に強く撥水性の高い上質なコーティングを施した新エコ素材。環境に優しい天然パルプ100%素材を使用。
  • 合成紙ユポ
    紙とフィルムのよさを兼ね備えた耐久性・耐水性の高い合成紙。独自の製造技術により内部に微細な空孔を形成することで、一般的なPPフィルムと比較してCO2排出量とプラスチック使用量を約45%削減。
  • 合成紙クリスパー
    高い強度と耐熱性を持つ、白色・不透明のフィルム。非常に長持ちするため、廃棄物の削減につながる。環境や人体に有害な PFAS を含んでいない。

お客様へのご提案
における配慮

印刷工程だけでなく、お客様へのご提案においても、お取引の全体を通じてできる限り環境負荷を低減できるよう心がけています。たとえば、一度の大量生産・納品は生産せず、お客様の施策サイクルを把握した上で都度増刷をかけていく納品方式をご提案することで、廃棄を防いでおります。

また、複数種類の印刷物を組み合わせたご依頼を受けることもありますが、無駄な紙を出さざるを得ないような組み合わせパターンの場合は、比率を見直していただくようご提言差し上げることも。POP やカードなど、一定期間以上使われる商品の場合は、交換の頻度を減らせるよう、できるだけ長持ちする素材での印刷をまずご提案しています。

こういった営業活動における工夫から、結果的にお客様にお支払いいただくコストも下がり、環境への負荷も下げられます。会社の売上の拡大よりも大切なことを、営業担当一人ひとりが常に忘れないようにしています。

オフィス・
労務環境における
取り組み

高山市内の印刷工場の電灯はすべて LED 化し、電力の使用量の監視装置を設置することで、一定量を超えないよう管理をしています。

新たに導入したデジタル印刷機 XEIKON による印刷では、特定の印刷物の製造にあたって排出されたCO2 排出量を把握できるサービスが提供されており、お客様に対しても開示できる体制を整えております。 印刷業務以外も含めた全社レベル CO2 排出量についても 2024年より統計の取得を開始しており、ゆくゆくはお取引先様も含めた数値の把握を目指しております。

また、地方の老舗印刷会社としてはいち早くオンライン会議ツールやチャットツール、オンライン出退勤管理などを導入し、スタッフ全員の快適な労務環境づくりや無駄な紙資源の削減に取り組んでいます。